3割打率の妙


 

あちこちのビジネス書やなんかを見てると、

 

・リスクを取れ!

・勝てる試合だけ出ろ!

・得意を伸ばせ!

・土俵を選べ!

・行け!

・待て!

 

みたいな感じで、あらゆる方向に背中を押されるわけです。

SNSや関連本だと成功例や必勝法ばかりが目立つので、一見うまくいくような気がするけれども、もちろん踏み外した人もいますよね。

 

 

僕はそんなに大勝負に出るようなことはないんだけれど(もしかしたらこの先あるかもしれないけれど)、取捨選択は日常茶飯事。

 

ノリ一発で勢い良く決めちゃう方ではなくって、何事もわりと熟考する方だし、誰かに相談したり、自分で調べたりと足場を固めるタイプなんです。

原稿書いたり、イメトレしたり、リハしたり、仮説を立てて検証していくような戦い方なんですよね。

 

もちろん自分の守備範囲で動くことが多いので、経験も踏まえて判断します。

 

なので、想定外だったとか予想に反したとか、こんなはずじゃなかった!みたいなことは確率的に年々低くなっている気がします。

 

 

「年の功」というやつですね。

 

 

 

そうなってくると、リスクを取れ!とかいう話に響かなくなって、「え、リスクなの?じゃあ取らない!」という結論が出ちゃう。

まぁここ最近は「リスクを取った先に何があって、それを取りにいける感触があるんならこれはリスクというほどでもないな」みたいな思考にシフトしてきたけれど。

 

 

 

でも、ここには落とし穴があって。

 

確かに「勝てる試合」「打てるボール」を見極める選球眼のようなものも大事なんだけれど、経験値を増やしていくためには「未経験」に手を出さなきゃいけないわけです。

 

 

「経験値」は字のごとく「経験してきた値」なので、過去に経験したことだけに触れているとその値は増えません。

 

「未経験なもの」に触れて初めて、「経験した」という値は増えるんです。

 

 

「食べたことないもの」を食べることで、「食べてきたもの」が増えるんですよね。

 

 

 

そうなってくると、3回打席に立って、3回とも打つよりも。

1回ないし2回は外す(試す)わけです。

 

 

よし、これだ!ってのはまず確実に決めちゃって。

あとの2回は「あれ、おかしいな?」「これじゃダメなんだ」「これは無理だな」っていうフィードバックが得られるように。

 

 

そこで何度も試行錯誤して仮説検証して、未経験を経験値に変えていく。

手札を増やしていく感じです。

 

場に対して切れるカードを増やしていくには、打席に立つことと、手札を増やしておくこと。

 

 

そう考えると、10回中3回は決めて、7回は外しながらも振り返る。

それを繰り返していると経験値を増やしながら、打てるバッターになれるんじゃないかと思うんです。

 

 

 

 

まぁ、野球やらないんでわかんないですけど。